Hirata & Zhang Research Lab Institute of SCIENCE TOKYO

JP

EN

  • 研究活動

Fraunhofer IWSに滞在

  1. Top
  2. Announce
  3. Fraunhofer IWSに滞在

本研究室が中心となって推進しているFraunhofer IWSとの部局間国際連携の強化に向けた打ち合わせおよび共同研究の推進を目的として、平田と張が2025年11月24日から12月5日にかけてVolker Weihnacht博士の研究グループを訪問し滞在しました。

滞在期間中は、同研究所が有する最先端の成膜・評価技術について詳細な説明と意見交換を行いました。Frank Kaulfuss博士からは、レーザーを用いたアーク放電を組み合わせたFCVA(Filtered Cathodic Vacuum Arc)成膜装置について説明を受けました。本手法では、レーザーによって安定的にカソード表面をトリガーし、高密度プラズマを生成することで、従来のアーク法に比べて高い再現性と制御性を実現しています。さらに、磁場フィルタを用いてマクロパーティクルを除去しつつ、高エネルギーのイオンを基板へ供給できるため、sp³結合を多く含む高品質なDLC膜の形成が可能となります。イオンエネルギーやフラックスの精密制御により、膜の密度、内部応力、密着性を調整できる点も特徴であり、本研究室で取り組む炭素系薄膜の高機能化とも強く関連する技術であることを確認しました。

また、Stefan Makowski博士およびFabian Haeufig博士からは各種摺動試験装置の説明を受け、トライボロジー特性の高精度評価手法や実使用環境を模擬した試験条件について理解を深めました。さらに、Martin Zawischa博士からはレーザー音響解析技術であるLAWaveについて紹介を受け、薄膜の機械特性や内部構造を非破壊で評価する先進的手法について知見を得ました。

これらの議論を通じて、成膜プロセスとトライボロジー特性との相関理解を深化させるとともに、本研究室で推進している炭素系薄膜や低次元材料に関する研究との融合可能性について具体的な検討を行いました。特に、成膜条件の最適化と評価技術の高度化を組み合わせた包括的な研究アプローチの重要性を再認識し、今後の共同研究の方向性について有意義な議論を行うことができました。

本滞在を通じて、両機関の強みを活かした国際共同研究の基盤が一層強化されるとともに、今後の継続的な人的交流および研究連携の発展が期待されます。今回得られた知見を基に、より高度な材料設計と機能創出に向けた研究を推進していきます。

 

 

一覧へ戻る