Hirata & Zhang Research Lab Institute of SCIENCE TOKYO

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摺動型はく離強度試験機 Oscillation Sliding Tester OST3000を納品頂きました

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レスカ社製の摺動型はく離強度試験機「Oscillation Sliding Tester OST3000」を、6月19日に納品いただきました。

疲労摩耗による界面破壊の評価

一般的な摩擦摩耗試験は、スクラッチ試験と比較して、実際の使用環境に近い条件で硬質皮膜の耐久性を評価できる手法です。一方で、設定する印加荷重によって破壊に至るまでの摺動回数が大きく異なるため、適切な試験条件の選定が難しく、評価に長時間を要する場合があります。OST3000では、摺動中に荷重を連続的に増加させる荷重増加型の摺動試験が可能です。これにより、DLC(Diamond-Like Carbon)をはじめとする硬質皮膜について、摺動に伴う疲労摩耗や界面はく離の発生挙動を評価し、皮膜の界面強度を効率的に評価することができます。

摩耗痕の自動観察機能

OST3000には、摺動試験の途中で任意のタイミングにおいて、試料および圧子の摩耗状態を観察できる機能が搭載されています。試験中に摩耗痕を観察することで、摩耗痕の進展や皮膜の破壊過程を時系列で追跡することが可能です。印加荷重や摩擦力(摩擦係数)の測定結果と、各時点で取得した摩耗痕の観察画像を組み合わせることで、摩擦力の変化が生じた要因や、皮膜の破壊・はく離が発生した起点の解析などに活用できます。標準仕様では、試料および圧子の摩耗痕を観察するためのCCDカメラを搭載しています。また、AFMや白色干渉計などの観察機器を追加することも可能です。装置には、摺動測定部と観察位置の間を移動するレール機構が設けられており、摺動測定部と観察位置との位置関係をPC上で設定することで、測定と観察を自動的に切り替えることができます。これにより、摺動試験と摩耗痕観察を繰り返しながら、摩耗・破壊の進展をその場で追跡することが可能となります。

 

本装置は、当研究室が共同研究を行っているコマツ革新技術共創研究所とのプロジェクトを推進するため、共同で導入したものです。今後、DLCをはじめとする硬質薄膜の界面強度や耐摩耗性の評価、さらに実用環境を想定したトライボロジー特性の解明に活用していきます。

 

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